国際的な環境でのコミュニケーションの第一法則を発見するために、先を読みましょう

これまでの記事で何度かお伝えしてきたように、コミュニケーションのあり方に文化が与える影響は、いくら強調してもしすぎることはないでしょう。
文化は、3つの方法でコミュニケーションを形成します。
文化がコミュニケーションスタイルへの影響その1:文化は、社会における他者との関わり方を形成します。
ある社会の文化では、ある種の行動は褒められ、ある行動は罰せられます。幼少期から受けるこのような周囲からの反応が、私たちの他者に対する認識や関わり方を形成しています。ある文化圏では、しっかりとした声で話し、自分の意見を述べることは、積極的な姿勢を示すと考えられて報われるかもしれませんが、他の文化圏では、自慢げで傲慢だと思われるかもしれません。
文化がコミュニケーションスタイルへの影響その2:文化は、コミュニケーションに対する私たちの期待を形成します。
上記で述べたように、私たちが他人とコミュニケーションをとるときは、必ず過去の経験に基づいて行います。もし、過去に上司とのコミュニケーションで、上司が細かく指示を出し、私たちがそれに従ってきた経験があれば、次の上司にも同じような態度を期待するはずです。もし、新しい上司が、私たちが率先して仕事をし、必要に応じて質問することを期待しているとしたら、私たちは、上司の指示不足を無能と解釈してしまうかもしれません。
文化がコミュニケーションスタイルへの影響その3:言葉は、私たちの注意を形成します。
前回の記事で述べたように、言葉によって、私たちは他人の注意を自分が重要だと思うことに向けさせることができます。2007年に行われたWinaverらの研究では、ロシア語話者の方が英語話者よりも青のニュアンスを区別するのが速いことが示されました。私たちは母国語を使うとき、文法の規則に従い、用語法に基づいて最良の言葉を使わなければなりません。このように、言葉は私たちが何を伝えるか、そして最終的に何に注意を払うかを決定するのです。
文化の壁を越えて、効果的にコミュニケーションを取る方法
上記の3点を念頭に置くと、文化の違いを超えてコミュニケーションを図ろうとするときに、どうしても生じる壁が見えてきます。
何が望ましい行動か、何が失礼な行動かについて、自分と相手は異なる見解を持っているかもしれません。
何をどの程度話すべきか、どのような方法で話すべきかについて、あなたと相手は異なる基準を持っているかもしれません。
自分と相手は、母国語によって判断される状況の異なる要素に意識を向けるかもしれません。
では、「異文化間コミュニケーションは無理だ」と諦めてしまえばいいのでしょうか。
しかし、私たちCfICは、異文化を超えた力強いコミュニケーションを実現することを仕事とし、情熱を注いでいます。
異文化間コミュニケーションは、英語で行われることが多いのですが、それは極めて不確実で曖昧な状況下で情報交換を行うことです。私たち人間は、自分が知っていることしか知らない、制限された生き物です。逆に言えば、知らないことを知ることはできません!そのため、相手が何を望み、何を期待し、何を感じ、何に注目しているのかを想像する力は持ち合わせていないのです。
同じ文化圏内のコミュニケーションと比較すると、異文化間コミュニケーションではさらに前の段階のステップを追加する必要があります。つまり、文化を超えた効果的なコミュニケーションは、両者がどのようにコミュニケーションをとるかを決めることから始まるのです。ゴールは何か?期待することは何なのか?そのプロセスはどうあるべきか?当たり前のこと、常識と思われることは何もありません。(特に過労について異文化間でお話しするには、私たちが紹介したアドバイスをご覧ください。)
そこで、異文化間コミュニケーションの第一法則は、効果的なコミュニケーションの責任は、話し手と聞き手が50対50で負担することです。コミュニケーションのあり方を決定する責任は、すべての関係者が等しく背負っているのです。
このことは、今後数週間のうちに、一連のケーススタディで説明していきます!
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